猫と赤ちゃんの同居での工夫や注意点!アレルギーや病気の予防法は?
2016/07/16 17:00

猫と赤ちゃんの同居で注意したいこと
猫を飼っているお家では、妊娠すると周囲から
「赤ちゃんに良くないから猫をどうにかしなさい」
等、猫と赤ちゃんの同居に反対される事が多いようです。
生まれてくる赤ちゃんへの影響を心配しての事ですが、猫との同居は赤ちゃんに悪い影響を及ぼすのでしょうか?
そこで今回は、妊娠中から出産後まで猫と赤ちゃんが同居するにあたり、注意すべき点やその対処法についてご紹介。
トキソプラズマや猫アレルギー等の病気から、部屋やベビーベッドの工夫など猫と赤ちゃんが仲良く同居する為のポイントも一緒にお届けします。
・猫と赤ちゃんの同居は可能?
・猫と赤ちゃんの同居で気になる病気
・猫から感染する病気はどう予防する?
・トキソプラズマ症に注意!
・猫から人へのトキソプラズマ感染予防法
・猫のトキソプラズマ感染予防法
・トキソプラズマは猫以外からも感染する
・猫と赤ちゃんの同居で気になる猫アレルギー
・赤ちゃんの猫アレルギーを予防するには?
・赤ちゃんと猫が快適に過ごせる環境づくり
・猫と赤ちゃんの生活面で気をつけたいポイント
・ハイハイするようになってからの注意点
・猫の多頭飼いでの注意点
・猫は赤ちゃんに嫉妬するの?
・猫が赤ちゃんに危害を加えることはあるの?
・猫と赤ちゃんの同居に向かない猫種は?
・猫に配慮してあげたいポイント
・猫は環境の変化に強いストレスを感じる
・猫に赤ちゃんを初めて会わせる時の注意点
・猫の生活エリアの配置変えは早めに
・猫のパーソナルスペースを確保する
・猫とのスキンシップも忘れずに
・猫が赤ちゃんに優しい理由
・妊娠・出産後に猫が負担に思えてきたら
・猫との同居がママの癒しに
・猫が赤ちゃんに教えてくれるもの
・猫と赤ちゃんの同居でもっとハッピーに!
猫と赤ちゃんの同居は可能?
「猫から人に感染する病気ってあるの?」
「赤ちゃんがアレルギーになったらどうしよう…」
「赤ちゃんが猫に引っ掻かれたりしない?」
「猫が赤ちゃんにいじめられないかな?」
etc
妊娠すると今まで気にもしなかった事が急に心配になるものです。
そこへ輪を掛けて周囲から猫と赤ちゃんの同居に反対されたら、本当にどうして良いか分からなくなりますよね。
でも安心して下さい!
獣医師も小児科医師も、赤ちゃんに先天的な重度のアレルギーがなければ、猫と赤ちゃんの同居は可能との見解を示しています。
それに猫と赤ちゃんを同居させる事で、赤ちゃんにも良い影響がたくさんあります。
但し、猫と赤ちゃんの同居には、お互いが安心・安全に生活する為の注意点がある事を忘れてはいけません。
それさえマスターしておけば、周囲の理解を得て、今まで以上にハッピーな時間を過ごす事が出来る筈ですよ。
猫と赤ちゃんの同居で気になる病気
赤ちゃんが生まれるとなると、真っ先に気になるのは病気についてですよね。
猫と同居している場合はどのような病気に気を付ければ良いのか、妊娠中から産後の感染症について見ていきましょう。
猫から感染する病気はどう予防する?
人間と動物の両方に感染する病気を「人獣共通感染症」と呼び、その基本的な予防法は次の3つ。
特に赤ちゃんは免疫力が低いので、出産前からママだけでなく家族皆で習慣化しておきましょう。
②猫のトイレはすぐに片付ける
③猫のノミ・ダニ・回虫等の寄生虫の予防はしっかり行う
※定期的に動物病院で予防薬を接種するようにしましょう。
トキソプラズマ症に注意!
猫と同居している場合、妊娠中特に気をつけたい感染症がトキソプラズマ感染症です。
★猫から感染するトキソプラズマ感染症
人獣共通感染症の1つ、トキソプラズマ感染症は猫から人に感染する病気です。
猫の排泄物などから、トキソプラズマという原虫に感染することで起こります。

赤ちゃんが直接トキソプラズマに感染する可能性は低いものの、妊娠中にママが感染すると胎盤を通じて胎児にも感染する「先天性トキソプラズマ感染症」につながる可能性があります。
発症する確率は、妊娠初期で25%以下、妊娠末期だと60~70%と言われています。
倦怠感、発熱、筋肉痛などの風邪症状に似た症状が出ます。
運動発達や精神発達の遅れ、視力障害などの発達障害。
その可能性は妊娠初期で60~70%、妊娠末期で約10%という研究データがあるようです。
★トキソプラズマの検査方法
妊娠初期の血液検査では、いくつかの感染症に感染していないかを検査します。
トキソプラズマの検査は必須ではありませんが、希望者は抗体値を調べることができます。
ママは産婦人科で、猫は動物病院でそれぞれトキソプラズマの検査をしておくと安心です。
★猫がトキソプラズマに感染にしていたら
猫がトキソプラズマに感染にしていた場合は、次の点に気を付けて治療するようにしましょう。
・猫と一緒に寝ない
・食べ物の口移しをしない
・口元をなめさせない
・猫と触れあった後は必ず手を洗う
猫から人へのトキソプラズマ感染予防法
トキソプラズマはしっかりと予防を行えば、猫から人に感染することは非常に稀だと言われています。
その理由は次の2つ。
②猫が排泄したウンチの中にいるトキソプラズマ原虫が感染能力を持つのは24時間~3週間。
★猫の排泄物はすぐに片付ける
トキソプラズマ原虫となるのが、卵のような「オーシスト」と呼ばれる物。
猫から排出されたオーシストは空気に触れる事で初めて胞子形成を起こし、24時間から長くて3週間程度経ってはじめて感染能力を持つのだそう。
つまり、猫が排泄したウンチは出来ればその都度、遅くても24時間以内に片付ければ猫からは直接感染しないという事になります。
猫の排泄物を片付ける際には、必ずビニール手袋をしてその後石鹸で手をキレイに洗う習慣をつけておきましょう。
妊娠中はパパや他の家族にやってもらった方が安心です。
また、猫のトイレは清潔に保ち、猫の前足や後ろ足、おしり周りもペット用のウエットティッシュで拭いてあげるのも効果的です。
★猫との過剰なスキンシップは控える
可愛くてたまらない気持ちは分かりますが、猫とキスしたり、口移しで食べ物をあげたりといった過剰なスキンシップは避けるようにしましょう。
★猫と触れあった後は手を洗う
大好きな猫とたくさんスキンシップした後は必ず手を洗う事を習慣づけておきましょう。
猫のトキソプラズマ感染予防法
猫がトキソプラズマに感染しないようにするには、次の3点に気を付けるようにして下さい。
②猫を外出させない
L庭やベランダもNG
③他の猫との接触は避ける
L外猫が室内に入ってこないよう注意して
トキソプラズマは猫以外からも感染する
トキソプラズマの感染経路は猫だけではありません。
生肉や土壌の中にも存在するので、肉類はしっかり過熱し、ガーデニング等をする際には必ずゴム手袋を着用してその後石鹸で手を洗えば感染を予防することができます。
★猫以外から人へのトキソプラズマ感染予防法
②肉類を扱った後のまな板や包丁、箸などの調理器具はよく洗う
③ガーデニング等をする際は必ずゴム手袋をつけ、後はよく手を洗う
猫と赤ちゃんの同居で気になる猫アレルギー

猫と赤ちゃんの同居で次に気になるのが、赤ちゃんの猫アレルギー。
猫と同居しているからといって、赤ちゃんが必ずしも猫アレルギーを起こすわけではありませんが、注意するにこしたことはありません。
ここからは赤ちゃんの猫アレルギーの症状や原因、対策について見て行きましょう。
★赤ちゃんの猫アレルギー発症
猫と赤ちゃんが同居する事によって、赤ちゃんに猫アレルギーがでやすいかどうかは意見が分かれています。
ひとつは発症しやすいという意見。
人間の体はアレルゲンの許容量が決まっていて、その許容量を超えるとアレルギーを発症するのだとか。
故に、赤ちゃんの頃から猫と同居していると、そうでない人と比べて猫アレルギーを発症しやすいというのがその根拠のようです。
一方発症しにくいという意見の根拠は、猫に限らず赤ちゃんの頃から動物に慣れておくと免疫ができてアレルギーになりにくいという考え。
でも結局の所、猫アレルギーになるかどうかは個々の体質によるので、実際に同居を始めてみないと分らないというのが実情です。
★赤ちゃんの猫アレルギーとは?
猫がアレルゲンになって、体の免疫機能が猫に過剰に反応してしまうとアレルギー症状を起こす場合があります。
★赤ちゃんの猫アレルギーの症状
猫がいる部屋に入ったり、猫を触ったりしているとくしゃみや鼻水、目の充血やかゆみといった症状が現れます。
また、重症の場合は湿疹や喘息のような症状が出る場合もあります。
その場に猫がいなくても、猫がいた空間に入るだけでアレルギー反応が出る事もあります。
★赤ちゃんに猫アレルギーが出たら?
猫と同居している赤ちゃんに湿疹やくしゃみ、鼻水等の症状が頻繁に出る場合は一度アレルギー検査を受けるようにしましょう。
かかりつけの小児科やアレルギー科のある病院を受診してみると良いでしょう。
病院では血液検査で猫に対してアレルギー反応を起こすIgE抗体があるかどうかを調べます。
高い数値が出ると、猫アレルギーと診断されます。
★猫アレルギーの原因は?
猫アレルギーは、主に猫の毛やフケ、剥がれ落ちた皮膚片、唾液、排泄物等を赤ちゃんが吸い込んだり、触ったものを舐めたりして発症します。
特に猫の毛が生え変わる換毛期と呼ばれる春と秋には注意が必要です。
★アレルギーの原因は猫だけじゃない
猫と赤ちゃんを同居させていると、赤ちゃんに湿疹や鼻水などの症状が出る度に「猫アレルギーかも」と心配になりますよね。
小児科を受診すると、中には「家で動物飼ってますか?猫?あ~その猫が原因ですね。猫アレルギーですよ」と断定するドクターもいるかもしれません。
けれど、厳密なアレルギー検査をしない限り赤ちゃんが猫アレルギーとは限りません。
何故なら、家の中で最も多いアレルゲンはハウスダストだと言われているからです。
その中にはチリダニやその死骸やフン、ホコリ、カビ等も含まれています。
★アレルギーの抗体力をつけるべき?
私達の生活環境の中から、アレルギーを起こす可能性があるもの全てを排除する事は不可能です。
また、アレルギーやアトピーの子供が増えている背景には、生まれた時から清潔にし過ぎるあまりアレルゲンに対する抵抗力が低くなっている為とも言われています。
最近では、ちょっとやそっとのアレルゲンには対抗できる免疫力を養ってあげる方が将来的には有効なのではないかという意見もあります。
但し、幼少時には無症状でも成人後に発症するケースもあるので難しいところです。
赤ちゃんの猫アレルギーを予防するには?
赤ちゃんの猫アレルギーを予防するには、次の8つのポイントに注意して、できるだけアレルゲンに触れる機会を減らす事が大切です。
もしも赤ちゃんが猫アレルギーを発症してしまった場合は、猫と直接接触させないようにするのが一番の対策になります。
暫くは、赤ちゃんのベビーベッドを置いた寝室には猫を入れないようにし、生活スペースを分離しておきましょう。
普段から猫を清潔に保つことを習慣化しておくことも大切です。
猫のベッドやトイレはいつも清潔にしておくのはもちろんの事、こまめにブラッシングしてあげたり、爪を切るなどグルーミングの習慣をつけておくと良いでしょう。
出産後、ママは赤ちゃんのお世話にかかりきりになる為、パパや他の家族にやり方を教えておくと安心です。
普段から猫の健康状態をよく観察して、ワクチン等も定期的に行っておきましょう。
アレルゲンは猫の毛だけで無く、猫のフケや皮膚片にも存在します。
可能であれば猫シャンプーしてあげるのも良い方法です。
かと言って、シャンプーのしすぎは皮膚炎になって逆に皮膚片が増えてしまうこともあるので、獣医師に相談しながら適切なケアをしてあげて下さいね。
特にシャンプーを嫌がる猫に無理強いはしない事!

猫の餌入れはキレイに洗って片付けておきましょう。
トイレの場所も赤ちゃんが近づけないところに設置して、目を離した隙に触れたりしないようにしておくと安心です。
猫のトイレやベッド等を清潔にしておくことはもちろんですが、家の中の床や廊下などの掃除もこまめにしておきましょう。
但し、いきなり掃除機をかけるのはNG。
床に積もったハウスダストや花粉、猫の毛やフケ等を一気に舞い上がらせてしまうので逆効果です。
ポイントは、先に床をクイックルワイパーなどで水拭きした後に、掃除機をかける事。
特に赤ちゃんがいる部屋で掃除機をかけるのは避けて下さいね。
猫の毛を取るためのコロコロは欠かせません。
家の中の床には、ハウスダストの代表・チリダニが最低でも1000万匹いるそうです!
そして実はカーペットよりもフローリングの方が危険なのだそう。
ダニがしがみつける線維がないので、ちょっと歩いただけでも空気中に舞がってしまうのだとか。
よってフローリングで赤ちゃんをハイハイさせると、その大量のハウスダストを吸ってしまう事になります。
赤ちゃんを寝かせるには、床に近い布団よりも少しでも高いベッドの方が良いと言われるのはその為なんですね。
こまめな掃除と一緒に空気清浄機も使うと効果的です。
ただ、この様な使い方をされる可能性はあります(笑)。
↓ ↓ ↓
猫2号は空気清浄機からでる風が大好き。 pic.twitter.com/vNBLYjrFiG
— アブ三太郎 (@pondarix) 2016年7月14日
アレルゲンは猫の唾液にも存在します。
猫と赤ちゃんをキスさせたり口移しで食べさせたりといった過剰なスキンシップは避けましょう。
もちろんママもです。
猫の中には、赤ちゃんが飲んだミルクの匂いに惹かれて唇を舐めようとする子もいるので、赤ちゃんの上に乗って唇を舐められない様にベビーベッドの中等には猫が入れない様な工夫をしておくと安心です。
赤ちゃんと猫が快適に過ごせる環境づくり
たとえ赤ちゃんが猫アレルギーを発症したからといって、大切な家族でもある猫をそう簡単に手放す事はできませんよね。
それに、赤ちゃんのアレルギーは成長するに従って治まる場合も多いので、永遠に続くとは限りません。
だからこそ、赤ちゃんの猫アレルギーの症状に合わせて、赤ちゃんと猫の両方が快適に同居できる方法を色々と試してみることが大切です。
猫と赤ちゃんの生活面で気をつけたいポイント
猫と赤ちゃんが楽しく同居する為には、生活面でも気をつけたい事があります。
妊娠中から家族皆で、赤ちゃんと猫を守る基本ルールを決めておきましょう。
★猫に赤ちゃんの匂いを覚えさせておく

猫は初めて見る赤ちゃんにどんな反応を示すのでしょうか?
警戒心の強い猫、好奇心旺盛な猫、マイペースな猫etc、それぞれの猫の性格によりますが、どんな猫でも初めて見る人や物に対しては、少なからず躊躇するものです。
猫に限らず動物は相手を匂いで認識するので、同居の前に赤ちゃんの匂いを猫に覚えさせるのは有効かもしれません。
出産後、赤ちゃんを自宅に連れて帰る前に、赤ちゃんの匂いがついた肌着やガーゼ等を猫に嗅がせておくと初対面した時に拒否反応を起こしにくいそうですよ。
産後入院中に家族に頼んで試しておくと良いでしょう。
★猫と赤ちゃんが一緒の時間と離す時間
産後ママと赤ちゃんは、ほとんど2人で自宅にこもることになってしまいます。
授乳やオムツ換えに夜泣などで大変な時期だけに、初めから猫と赤ちゃんを同じ部屋で同居させるのは避けた方が無難です。
できれば授乳の間隔が空いて、ちょっとだけ育児が落ち着いてくる生後3ヶ月頃から少しずつ猫と赤ちゃんを同じ部屋で過ごさせてみると良いでしょう。
それもいきなり1日中だと猫もママも緊張状態が続くので、最初は数分、少し慣れてきたら数十分、次は数時間…というように、様子を見ながら徐々に延ばしていくと良いでしょう。
★猫との触れあいによるケガ
猫が神経質で攻撃的な性格の場合は、赤ちゃんと触れあっている最中に何かの拍子に爪を立てて赤ちゃんを傷つけてしまう可能性もあります。
猫の爪を切っておき、赤ちゃんと猫を一緒に遊ばせる時には目を離さないよう注意しましょう。
★猫だけでベビーベッドには近づけない
赤ちゃんのベビーベッドがある寝室には、暫くの間猫が自由に出入りできないようにしておいた方がベター。
ママが一緒の時だけ、その部屋に入っても良いという習慣をつけておきましょう。
ほんの少しの間でも赤ちゃんの側を離れるときは、必ず猫を部屋の外に出しておいた方が安全です。
夏場は特に猫よけも兼ねて、ベビーベッドに蚊帳を付けるママも多いのですが…
実際はこの通り。
ベビーベッドの蚊帳を攻略しようと隙間に入り込むエイトさん、、、 pic.twitter.com/sR780CoZaE
— 小梅&エイト (@wneko) 2015年5月21日
蚊帳を使用したベビーベッド奪還作戦は失敗に終わった pic.twitter.com/cgafIoHXEL
— 瀬戸内 (@blackse) 2016年7月3日
失敗に終わるケースが後を絶たない模様。
やはり暫くは中に入れない様にしていた方が良いかもしれませんね。
ハイハイするようになってからの注意点
赤ちゃんがハイハイを始め、行動範囲が広がるとママは大忙し。
一時も目が離せなくなります。
★猫のトイレや食事場所に赤ちゃんを近寄らせない
赤ちゃんがハイハイを始めると、好奇心旺盛な赤ちゃんは何でも触って口に入れたがります。
赤ちゃんの事故原因のトップが「誤飲」である事がそれを示しています。
赤ちゃんが猫の餌やトイレの砂等を誤って触ったり口に入れたりしないように、猫のトイレや餌のある場所に赤ちゃんが入れない様に工夫しましょう。
ドアが無い場合は、ベビーフェンスなどを用意すると安心ですよ。
ベビーフェンス購入!メッシュで熱もこもらないし、圧迫感もなくいい感じ。おもちゃを挟んで設置してみたらけっこう食いついてる。 pic.twitter.com/zg6U3wu3wF
— けろちか(育休中) (@kerochika) 2016年5月26日
★猫と赤ちゃんだけで遊ばせない
赤ちゃんは、いきなり猫のしっぽや耳を思いっきり強く掴んでしまう事があります。
驚いた猫が反射的に赤ちゃんを攻撃してしまう可能性があるので、猫を触る時はママが一緒に優しく撫で方を教えてあげましょう。
また、しつこく構い過ぎると威嚇する事もあるので、赤ちゃんと猫が一緒に居る時は目を離さないように注意して下さいね。
猫の多頭飼いでの注意点
2匹以上の猫がいるお家の場合、赤ちゃんとの同居で気になるのは、おそらく追いかけっこの運動会だと思います。
特に赤ちゃんがまだ生後6ヶ月以下だったり、眠っている時には勢い余って物を倒したり、赤ちゃんを踏んでしまったりする可能性はゼロではありません。
多頭飼いの猫と赤ちゃんが安全に楽しく同居する為には、赤ちゃんが寝ている場所には猫が近づけないようにしておく方が良いでしょう。
赤ちゃんもハイハイやおすわりが出来るようになると、追いかけっこしている猫達をキャッキャッ♡と面白がって見るようになります。
そしてそんな猫達の仲間に入ろうとします。
一緒に遊ばせる時は目を離さないようにして下さいね。
猫は赤ちゃんに嫉妬するの?
「猫は赤ちゃんに嫉妬して赤ちゃんを攻撃する」
なんていう話をよく耳にしますが、これらには明確な根拠はありません。
ましてや嫉妬から赤ちゃんを傷つけた等という報告は、個人的には未だ聞いた事も見た事もありまん(笑)。
環境の変化に敏感な猫は、確かに突然新しい家族が加わった事に驚いてこれまでとは違った反応を示すかもしれません。
けれどそれは赤ちゃんに嫉妬して何か行動を起こすというよりも、赤ちゃんと同居する事で自分のベッドやトイレ、食事の場所が変わった、自由に遊べるスペースが制限されたといった、自分のテリトリーの変化にストレスを感じての事。
こうしたストレスが原因で落ち着きが無くなったり、ドアを開けてほしくて異常に鳴いたり、物を落としたりといった行動はあるかもしれません。
そうならない為にも、猫の生活環境には十分配慮した上で、少しずつ猫と赤ちゃんを慣れさせていきましょう。
猫が赤ちゃんに危害を加えることはあるの?
猫と赤ちゃんの同居に反対する人達からは、猫が赤ちゃんを傷つけるのではないかと心配して色々な事を言われるかもしれません。
けれど、猫と赤ちゃんが同居しているお家のブログ等ではそうしたトラブルはほとんど見かけません。
多くの猫はその警戒心の強さから、自分から赤ちゃんに近づいていく事はそうそう無いようです。
・赤ちゃんの泣き声に驚いて近づこうとしない。
と言った猫が多いようですよ。
複数の獣医師の見解をまとめると
但し、個々の性格があるので、中には赤ちゃんに強い関心を示す猫もいる。
衛生面や万が一の事故を防ぐ為にも、赤ちゃんが眠る部屋には入れないようにしておいた方が良い。
という事のようです。
猫と赤ちゃんの同居に向かない猫種は?
時々こうした質問があるようですが、獣医師によると猫種だけで赤ちゃんとの同居に向いているかどうかの判断はできないとの事。
只、短毛種よりも長毛種の方が動きも性格もおっとりした穏やかな性格の猫が多い傾向にあるようです。
いずれにしても、猫の性格は千差万別なので基本的に赤ちゃんとの同居に向かない猫なんていないというのが結論のよう。
猫に配慮してあげたいポイント
猫と赤ちゃんの同居については、赤ちゃんの事だけでなく猫の事もきちんと配慮してあげなくてはなりません。
ここからは、赤ちゃんと同居する事で猫がどんな影響を受けるのか、猫に対する注意点についてご紹介したいと思います。

猫は環境の変化に強いストレスを感じる
猫に限らず、飼い主との関係が密接なペットは、飼い主の体調にシンクロするとも言われています。
ママの出産が近づくと、それとなく雰囲気を感じ取って緊張する猫もいるようです。
赤ちゃんがやってくるという事は、猫にとっても大きな環境の変化をもたらします。
猫は警戒心が強い動物なので、そこに更に自分のテリトリーの変化が一緒に起きると強いストレスを受けて疲れてしまうもの。
出産後は当然ながら赤ちゃん中心の生活に一変する為、妊娠中に様々な対応策を準備しておく事が大切です。
猫に赤ちゃんを初めて会わせる時の注意点
家族の中でもママに依存度が高い猫は、出産でママがいない間に不安やストレスを抱えている場合があります。
猫を安心させてあげる為にも、産後退院してきたら猫に赤ちゃんを会わせる前に、ママが真っ先に猫と再会してあげましょう。
ママが猫と「ただいま」と「お帰り」の愛情確認をしてあげる事で、赤ちゃんと猫の初対面の緊張を解くことが出来ます。
そして出来れば最初に赤ちゃんと猫を会わせる時は、赤ちゃんが寝ている時か泣いていない時がベター。
また猫を抱っこして無理に会わせる方法はNG。
猫の方が自然と赤ちゃんに興味を持って近づくのを待ってあげましょう。
猫の生活エリアの配置変えは早めに
赤ちゃんが生まれるとなると、ベビーベッドなど家具の配置をはじめ、家の環境に変化がありますよね。
猫は環境の変化にストレスを感じやすいので、猫の食事場所やトイレの場所は出来るだけ変えない方が良いでしょう。
変更する必要がある際には出来るだけ早く終わらせて、赤ちゃんが生まれる前迄に慣れさせておく事が猫のストレス軽減にも繋がります。
猫のパーソナルスペースを確保する

猫にとって自分の身を守るパーソナルスペースの確保はとても重要です。
赤ちゃんの泣き声や、やがてハイハイや歩けるようになった赤ちゃんに追いかけまわされたりした際に、猫がすぐに逃げ込める静かなスペースを用意しておいてあげましょう。
猫とのスキンシップも忘れずに
妊娠中から片手で赤ちゃんのいるお腹を、もう片方の手で猫を「大好きだよ」「大丈夫だからね~」と声をかけながら撫でてあげると、相乗効果でママ自身の不安も軽減されるのでオススメですよ。
産後も同じように短い時間でも構わないので、猫とのスキンシップもとってあげましょう。
「大好き」「大丈夫」という自己肯定感につながる言葉は、実は子育てにおいてとても重要です。
赤ちゃんと猫に常に「大好きだよ」「大丈夫だよ」と言いながらスキンシップを取ってあげる事で、その言葉はママの脳にも常にインプットされ、様々な不安感を払拭してママ自身が自分を肯定できるようになります。
★ママと猫と赤ちゃんのラブリー画像
こちらの猫ちゃんは、飼い主さんが妊娠すると出産するまで毎日のようにお腹を守るようにくっついていたのだそう。
そして赤ちゃんが生まれると、今度はその子に♡
猫ちゃんの愛を丸ごと感じちゃう画像ですね♡
妊娠中いつも飼い主のお腹を守っていた猫。赤ちゃんが生まれると…! pic.twitter.com/MWBqm9qWzz
— おもしろ動画全集 (@xifalifomom) 2016年9月9日
猫が赤ちゃんに優しい理由
猫が赤ちゃんに優しいのは世界各国共通の様で、様々な動画サイトには世界中の猫と赤ちゃんが仲良くしている動画が毎日アップされています。
猫は赤ちゃんが自分よりもか弱い動物だと分っているのか、猫が赤ちゃんのお世話をしたり、遊び相手になったり、多少乱暴に扱われても「しかたないなぁ、もう…」という感じで優しく相手をしてあげたり…。
その姿はほほえましい限りです。
→猫が好き過ぎて発狂しちゃう赤ちゃん【かわいい動画】
猫は飼い主との関係を「母子関係」で捉えるといわれています。
それは性別や同居人数に関係無く、甘えられる対象との関係を「母⇔子」という見方をするからなのだそう。
もしかすると猫は、自分の「母」である飼い主のママが大切にしている赤ちゃんを「子」と捉え、優しくお世話をしてくれているのかもしれませんね。
★子猫と一緒にお昼寝から目覚める赤ちゃんの動画
こちらは赤ちゃんと子猫が一緒にお昼寝から目を覚ます様子を捉えた動画♡
赤ちゃんの手の動きも子猫の動きもまだ不器用で、双子みたい!
【ほっこり動画】子猫と一緒にお昼寝から目覚める赤ちゃん pic.twitter.com/OjeMgQoot2
— おもしろい動物たち (@6hageqp) 2016年11月29日
妊娠・出産後に猫が負担に思えてきたら
大好きな猫を負担に思うなんて、そんな事絶対にあり得ない!と思われるかもしれません。
けれど実際、出産後自宅に帰った途端、猫の毛やトイレ後の足跡、鳴き声などに異常に過敏になってしまうママはいます。
ひどい場合は、あんなに大好きだった猫が嫌になりそんな自分を許せなくて、産後うつになるケースもあるんです。
こうした現象は、妊娠出産による急激なホルモンバランスの変化に加え、何よりも「赤ちゃんを守らなきゃ!」という母性本能によるところが大きいと言われています。
つまりそれ位、妊娠・出産というものが想像以上にママのカラダと心に大きな影響を与えるということです。
妊娠中や出産後は、体調不良や育児にかかりきりになってこれまでの様に猫の面倒が見られなくなるので、事前にパパや他の家族と役割分担を決めておくようにしましょう。
そして精神的に不安定になって猫との生活が重荷に感じるようになったら、家族に相談して一時的に猫を預かってもらうかペットシッターさんに来てもらうという方法もあります。
いずれにしてもこれらの症状は産後の一時的なものなので、ホルモンバランスが元に戻るに連れ少しずつ落ち着いていく場合がほとんど。
だから猫を負担に思う自分を決して責めたりしないで、家族に協力してもらう事が大切です。
猫との同居がママの癒しに

産後ママは出産による身体のダメージに加え、ホルモンバランスの急激な変化でイライラしたり落ち込んだり心身共にとても不安定な時期。
慣れない授乳や夜泣き等、赤ちゃんのお世話だけで憔悴しきっている所に、猫のお世話や家事までこなすとなると本当に大変です。
途方にくれて泣きたくなる事だってたくさんあるでしょう。
でもそれも赤ちゃんが2・3歳になる頃には自然と落ち着くケースがほとんど。
猫と赤ちゃんの同居は、最初は大変でもやがて猫も赤ちゃんも家族皆が快適に過ごせる日が必ず訪れます。
「あの時は、○○だったよね~」と、大変であればあっただけたくさん笑い話にできる。
それが子育ての醍醐味でもあります。
頑張ってるママ、落ち込んでるママ、泣いてるママetc、子育てに疲れて「誰も分かってくれない!!」と自暴自棄になりそうな時でも、ちゃんと猫はママを見ています。
「頑張ってるママのこと、ちゃんと見てるよ。知っているよ。」
猫はきっとそう言ってくれてる筈ですよ。
猫はいつでも、どんな時でも傍にいて、頑張ってるママの癒しや支えになってくれますよ。
猫が赤ちゃんに教えてくれるもの

猫と赤ちゃんを同居させる事で、猫は自分のいのちを通して赤ちゃんに大切な事をたくさん教えてくれます。
言葉が話せないからこそ、猫の仕草や雰囲気から察する事を学んだり、猫の気持ちを想像しながら会話をしたりする事で「想像する=相手を思いやる気持ち」を学ぶでしょう。
時にはママやパパに言えない事を猫に話して、その物言わぬ温もりと眼差しに癒される事だってあると思います。
もちろん、面倒をみてあげなければいけない存在が身近にいることで、責任感も生まれてきます。
そして悲しい事ですが、動物は人間よりも早く寿命が訪れる為、そう遠くない時期に猫を見送る事になります。
けれど、どんないのちにも終わりがあるということ、だからこそ自分のいのちを全うする大切さを猫は全身全霊で教えてくれます。
そうして猫がいなくなった後も、その思い出は心の中で生き続けていくという事を知るでしょう。
立場が逆転しつつも、時には兄弟になったり良き友人になったりと赤ちゃんは猫との同居を通してかけがえのないものを得る筈です。
猫と赤ちゃんの同居でもっとハッピーに!

実はデメリットよりもメリットの方が大きい、猫と赤ちゃんの同居。
妊娠・出産後に猫がいても、衛生面や安全面などいくつかの注意点さえおさえておけばトラブルは回避できます。
猫と赤ちゃんが同居する事で大変な事も増えますが、その何倍もの楽しい事が訪れるからきっと大丈夫♪
より楽しい同居をスタートさせる為にも、妊娠したら家族で猫との共存ルールを決めて、猫と赤ちゃんの生活環境を整えてあげてくださいね。