熊本のTNR活動「野良猫の不妊手術キャンペーン」体験レポート【Box竜之介】

2016年11月22日~28日の一週間、熊本の竜之介動物病院で、「野良猫不妊手術キャンペーン」がおこなわれました。

このキャンペーンを実施しているボランティア団体、Box竜之介の活動に、今回、私も初めて参加させてもらうことが出来ました。

ボランティアの目線を通して「野良猫不妊手術キャンペーン」について、紹介していきたいと思います。ボランティアやTNR活動に興味のある方の参考になれば幸いです。

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野良猫不妊手術キャンペーンとは

皆さんは、TNRという活動をご存知ですか?

TNRとは

Trap :トラップ(捕獲器で野良猫を捕獲すること)
Neuter :ニューター(不妊手術のこと)
Return :リターン(元の生活場所に戻してやること)

これらの頭文字をとってTNR活動といわれています。

簡単にいうと、「猫を一時的に保護し、不妊手術を施し、元の場所に戻す」ことです。

Box竜之介が2月と11月の年に2回おこなっている「野良猫不妊手術キャンペーン」は、このTNR活動の一環です。

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出典:BoxRyunosuke

Box竜之介とは

Box竜之介(Box Ryunosuke)は、竜之介動物病院の徳田竜之介院長が代表を務める有志による非営利のボランティア団体です。

2002年に設立され、犬猫の里親探しの活動や、不妊手術キャンペーン、動物介在活動などを20年間行っています。

Box Ryunosukeとは

犬猫の殺処分を減らすために様々な有志が集まっているボランティア活動の非営利団体の名称。

人と動物と社会のために里親探しの活動・年2回不妊手術キャンペーン、また動物介在活動として熊本県内の施設訪問などを行っています。

Box竜之介

ホームページ:Box Ryunosuke

ブログ:Box Ryunosuke Blog

Facebookグループ:Box竜之介 殺処分0へ!

ボランティア会議

Box竜之介が実施している「野良猫不妊手術キャンペーン」に参加するべく、まず私がやって来たのが、事前のボランティア会議です。今回は、キャンペーン前に計3回開催されました。

会議というと、何か意見や発言を求められたりするのかと身構えてしまうかもしれませんが、野良猫不妊手術キャンペーン当日の流れについての説明があったり、それに向けての作業をおこなったりという内容でした。

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最初こそ緊張しましたが、終始和気あいあいとした雰囲気で、ボランティアのメンバー同士の良い交流の場になっていると感じました。

このボランティア会議は、強制参加ではありませんが、当日の流れの詳しい説明などがあるので、特に初参加の方は少なくとも一度は参加しておいた方が良さそうです。

野良猫不妊手術キャンペーンの流れ

それでは、「野良猫不妊手術キャンペーン」の当日の流れを詳しく追っていきたいと思います。

と、その前に、今回実施された「野良猫不妊手術キャンペーン」の概要については、こちらの記事に掲載していますので、気になる方はご覧ください↓↓

1.受付とお預かり

野良猫不妊手術キャンペーンでは、まず猫を連れて来た方の受付をおこない、猫を預かります。

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捕獲器やケージやキャリー、ダンボールや空き箱など、いろんな状態で猫が連れて来られます。その数も、一度に1匹だったり、10匹だったり、30匹を越えていたりとさまざまです。

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可能な範囲で猫の状態(怪我をしていないかなど)をチェックしながら、頭数の間違いがないように預かります。

2.手術の待機

預かった猫を一旦、待機室へ運びます。

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ここに野良猫が大集合するので、猫密度が高くなります。猫アレルギーがない方でも、頭数が多くなると、目や鼻がかゆくなることがあるので、念の為マスクを持参することをおすすめします。

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しかし、多い時でゆうに200匹を越える猫に会えるので、猫好きにはたまらない空間です。

3.不妊手術へ

手術の準備が整い次第、猫を待機室から手術室へ運んでいきます。

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不妊手術をおこなう先生方もみなさんボランティアです。

初日の11月22日は、東北や関東で最大震度5弱の地震が早朝に発生した日でした。そんな中、茨城から熊本まで駆けつけてくださった先生もいらっしゃると聞いて、「野良猫不妊手術キャンペーン」は、全国のたくさんの方の力で成り立っているのだと、改めて感じました。

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4.データ化&覚醒チェック

不妊手術を終えた猫は、回復室へ運ばれ、体重測定や写真撮影をおこないます。これは「ねこでる」としてのデータ化の一環でもあります。

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「ねこでる」とは、TNR活動の促進のために開発されたSNSサービスで、地域の野良猫を投稿することによって野良猫の実態数を把握できるようになるなど、今後のTNR活動につながる効果が期待されています。

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出典:ねこでる

術後の猫は、麻酔が効いていて意識が朦朧としている状態なので、きちんと回復するまで休ませる必要があります。体の小さな猫は麻酔が取れにくかったり、そもそも猫自身の個体差もあるので、慎重に様子をみてあげなければなりません。

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5.猫のお迎え

覚醒が確認できた猫から順番に、猫を連れて来た方への連絡をおこない、お迎えに来てもらいます。

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不妊手術後の猫は、あたたかい場所で最低一晩は、安静にする必要があります。野良猫なので、連れて来た方自身が飼っている猫ではありませんが、手術当日は自宅で猫を預かってもらうようにお伝えします。また、術後は、エサや水を与えてはいけません。そういった注意事項をお迎えの時にしっかりと説明して、猫をお返しします。

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いろんな事情で猫を飼うことはできないけど、みなさん猫に愛情をもっている方ばかりなのだと、お迎えの様子を見ていて感じました。ここから、猫との新たな共存のはじまりなのかもしれません。

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以上の1~5が「野良猫不妊手術キャンペーン」のおおまかな流れです。医療行為以外で出来る範囲のお手伝いをボランティアスタッフみんなで分担しておこないます。

正直、大変だなと感じる場面もありましたが、猫に携われていることが嬉しくて楽しくて、それが一番の励みでした。

TNR活動に参加して

私は猫を眺めるのが好きなので、TNR活動中は終始、心の中でニヤニヤしていました。

猫のために何かしたい、という思い以上に、猫と一緒にいられて嬉しいという感情の方が大きかったのが事実です。

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ボランティアをするうえで重要なことは、義務だと思い過ぎないことだと思います。

できることなら、ボランティアという行為そのものを楽しむこと。

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あまり難しく考え過ぎず、自分の興味のあることから始めると、身近で楽しい活動になるのではないでしょうか。

猫に関わりの深いTNR活動は、私にとって有意義でありながら、楽しめるボランティアでした。

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次回の「野良猫不妊手術キャンペーン」は、2017年2月22日(水)~28日(火)を予定しています。

ボランティアや、Box竜之介の活動に興味がある方は、ぜひ「野良猫不妊手術キャンペーン」に参加してみてください。

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