猫のいびきは病気?原因や注意すべきいびき音を動画でチェック!

猫のいびきは病気?原因や注意すべきいびき音を動画でチェック!

猫のいびきは病気の兆候?原因は?

どこからともなく「スース―」という寝息が聞こえてくると思ったら、愛しい猫さんだった!?
愛猫の可愛い寝息やいびきに、ふふふっ♡と癒された事がある愛猫家さんは多いと思います。

でも、たまに人間に近い大きないびきが聞こえて、苦しくないのかなと心配になったことはありませんか?

人間の睡眠時無呼吸症候群と同じく、猫のいびきがひどい時には何かしらの病気が隠れている場合があるのです!

愛しい猫さんの可愛い寝顔と健康を守る為にも、知っておきたい「猫のいびき」

今回は、猫がいびきをかく理由や病気の場合の原因など、猫のいびきについてまとめてみました。

いびきとは?

いびきとは、空気(息)が鼻→鼻腔→咽頭などの上気道を通る時に起こる振動音です。

そして、人間と猫ではいびきのメカニズムに次のような違いがあります。

★人間のいびき

仰向けで寝ている人間のいびきは、舌のつけ根が咽喉の奥に下がり、周囲の筋肉がゆるんで咽喉が狭くなってしまう事で起きます。

★猫のいびき

猫のいびきは、鼻腔と言われる鼻の内部が狭くなることでいびきが発生します。

猫がいびきをかく原因

猫がいびきをかく原因としては、大まかに次の3つがあげられます。

①いびきをかきやすい猫種
②先天性のもの(生まれつき)
③後天性のもの(病気など)
①いびきをかきやすい猫種

マズルと呼ばれる鼻口の長さが短い短頭種の猫は、その構造上いびきをかきやすい傾向にあります。

②先天性のもの

軟口蓋過長症や気管虚脱など、生まれつき咽頭や気管に障害がある事でいびきが発生します。

③後天性のもの

①②以外に、猫がいびきをかく原因には、鼻腔内や気管の病気、肥満やアレルギーなど色々な病気が考えられます。

いびきをかきやすい猫種は?

エキゾチックショートヘアに代表される最近人気の猫種は、実はいびきをかきやすい猫なのです。
具体的には次のような猫種になります。

*ペルシャ
*ヒマラヤン
*エキゾチックショートヘア
*スコティッシュフォールドなど

こうしたマズルが短い鼻ぺちゃタイプの猫種は、元々鼻腔狭窄傾向がある為いびきをかきやすいと言えます。

★エキゾチックショートヘアのいびき【動画】

猫のいびきには2タイプある

猫のいびきには大きく分けて2種類のタイプがあります。

★高音で小さないびき

たまに聞こえる「クークー」「スピースピー」といったような、小さく高音のいびきは鼻水や鼻糞など鼻腔内の異物が原因と考えられます。

こうした猫さんのいびきは、あまり心配しなくても良さそうです。
但し、眠る度にいびきが続くような場合は、獣医さんに診てもらった方が安心です。

★低音で大きないびき

「ゴ~ゴ~」「ンゴーンゴー」といった人間のいびきに近い、低くて大きないびきには注意が必要です。
肥満や猫風邪、猫ウイルス性鼻気管炎、軟口蓋過長症など何らかの病気が原因かもしれません。

★こんな猫のいびき音には注意!【動画その1】

こちらの猫さんのいびき、鼻部分を見ていると明らかに呼吸が苦しそうなのが分ります。
仰向けに近い寝姿なので、鼻腔狭窄など鼻腔内のトラブルか、軟口蓋過長症も考えられます。

★こんな猫のいびき音には注意!【動画その2】

こちらの猫さんのいびきは、間違いなく肥満が原因だと思います。
肥満は心臓肥大や糖尿病などにも繋がりやすいので、要注意です。

こんな猫のいびきは病気のサイン!?

基本的にいびきは生理現象なので、寝息のちょっと大きい位のいびきがたまに出る位なら心配いりませんが、次のようないびきは病気の兆候かもしれません。

*睡眠中に必ず大きないびきをかく
*起きている時も呼吸音に雑音が混じる

では一体どんな病気があるのでしょうか?
次からは猫のいびきの原因として考えられる8つの病気についてご紹介します。

猫のいびきから考えられる8つの病気

①軟口蓋過長症
②気管虚脱
③鼻腔狭窄
④猫風邪
⑤副鼻腔炎
⑥肥満
⑦気道内の腫瘍
⑧心筋症

①猫の軟口蓋過長症が原因のいびき

猫のいびきの原因として最も多いのが、軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)と言われています。

軟口蓋過長症とは、上顎の奥にある「軟口蓋」という膜状の組織が生まれつき長い事を指します。
この「軟口蓋」が長いと、呼吸の度に振動する事でいびきを起こしやすいのです。

重症の場合はいびきだけで無く、起きている時も呼吸が苦しくなったり、食べ物が飲み込みにくいといった症状が出る事もあります。

そうなると切除手術が必要になるケースもあるので、できるだけ早く獣医さんに診てもらうのが肝要です。

②猫の気管虚脱が原因のいびき

気管虚脱とは、気管の膜状の部分がたるんで通り道が狭くなってしまっている事を言います。

丁度、ホースのような筒状の気管を指でベチャっと潰されたような状態と言うと分りやすいかと思います。

気管虚脱の場合、いびきはもちろん起きている時にも、「ガーガー」とアヒルのような呼吸音が出るのが特徴です。

悪化すると呼吸困難や失神する事もあります。

興奮したり高温多湿・乾燥でも悪化するので、室温と湿度調整には十分注意してあげましょう。

③猫の鼻腔狭窄が原因のいびき

猫の鼻腔狭窄とは、「鼻腔」と呼ばれる鼻の穴とそれに続く空間が狭まった状態を指します。
空気の通り道が極端に狭くなってしまう事で、いびきが発生しやすくなります。

猫の鼻腔狭窄の原因は、短頭種に多く見られる先天性のものと、感染症などの後天性によるものがあります。

猫の鼻腔狭窄が原因のいびき

★先天性の鼻腔狭窄

「いびきをかきやすい猫種」で紹介した通り、短頭種の猫に鼻腔狭窄が多い原因は無理な品種改良にあります。

それも短期間で改良した為に、鼻腔の骨だけが極端に短くなり、周辺の皮膚や粘膜はたるんだままという非常にアンバランスな鼻腔が出来上がってしまったのです。

短頭種に生まれつき鼻腔狭窄の猫が多いのはこの為です。

★後天性の鼻腔狭窄

詳しくはこの後の『④猫風邪』で紹介しますが、後天性の鼻腔狭窄の原因としては猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症などがあります。
これらに感染する事で起きる鼻炎や粘膜の潰瘍が、鼻腔狭窄へと進行します。

また、鼻腔に出来た腫瘍なども原因になります。

★猫の鼻腔狭窄の症状

*よく鼻をグーグー鳴らす
*鼻水を頻繁に飛ばす
*呼吸が荒くなる
*熱中症にかかりやすい

★猫の鼻腔狭窄の治療と注意点

呼吸困難を伴う重症の場合は、鼻の軟骨を削ったり、たるんだ皮膚等を切除して鼻腔を広げる外科手術を行うこともあります。

猫は呼吸によって体温調整を行っているので、夏場は特に室内の温度管理に気を付けて熱中症にならないよう注意しましょう。

④猫風邪が原因のいびき

猫さんを飼っているお家では、「猫風邪」というのを聞いた事があるかと思います。

「猫風邪」とは、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、クラミジアなど、猫の上部気道感染症の事を総称した呼び名です。

これらのウイルスに感染すると、鼻の粘膜が炎症を起こして鼻炎になり、分泌物や腫れる等して鼻腔内が狭くなっていびきが発生します。

猫の鼻炎の90%近くがこれらのウイルス感染症によるものです。

また、猫風邪の症状は、感染したウイルスの種類によって以下のように異なります。

猫風邪が原因のいびき

★猫ウイルス性鼻気管炎の症状

ヘルペスウイルスによるもので、母猫からもらった抗体が無くなる生後2~3ヶ月前後の子猫に多く発症します。

鼻水・くしゃみ・咳・発熱・食欲低下・角膜炎・結膜炎など

★猫カリシウイルス感染症の症状

カリシウイルスによるもので、こちらも抗体が無くなった子猫に多く見られます。

鼻水・くしゃみ・発熱・食欲不振・潰痕(口内や舌)・よだれ・口臭など

他にも、軽い肺炎や多発性の関節炎を起こす場合もあります。

★猫クラミジア感染症の症状

クラミジアという細菌によるもので、これは子猫以外の成猫にも発症します。

鼻水・くしゃみ・咳・結膜炎など

★猫風邪の予防と注意点

猫ウイルス性鼻気管炎は、感染猫の唾液や鼻水等から接触感染します。
外猫の80~90%は「猫風邪」を患っていると言われているので、外に出る習慣のある猫は特に注意が必要です。

お家の猫さんへの感染を防ぐ為にも、ノラ猫やよその猫を触った後は必ず手を洗う習慣をつけておきましょう。

猫風邪はワクチンで予防する!

猫の感染症予防にはワクチンの接種が欠かせません。
猫で椄種するワクチンは現在3種混合から7種混合まであり、猫風邪の原因となる感染症にも対応しています。

猫風邪はワクチンで予防する!
*猫ウイルス性気管炎&猫カリシウイルス感染症
3種・4種・5種・7種混合

※猫カリシウイルスのウイルスタイプは複数存在します。
3種・4種混合ワクチンでは1つの型の予防のみでしたが、7種混合ワクチンでは3タイプのカリシウイルスを予防する事が出来ます。

*クラミジア感染症:5種・7種混合

また、免疫力が弱い子猫や老猫は感染しやすく、重症化する恐れがあります。
若い頃はいびきをかかなかったのに、老猫になってからいびきが目立つようになった猫は何らかのウイルスに感染しているかもしれません。
そんな場合は、一度獣医さんに相談した方が安心です。

⑤猫の副鼻腔炎が原因のいびき

猫風邪や鼻炎をきっかけに炎症が進み、副鼻腔炎と起こすと鼻が詰まっていびきをかくようになります。

猫の副鼻腔炎とは、「副鼻腔」という鼻の奥にある空洞内に炎症が起きることです。
人間と同じく、副鼻腔内に膿がたまると蓄膿症になります。

副鼻腔炎のほとんどが鼻炎が重症化したものですが、歯周病が原因で上顎に炎症を起こして発症する事もあります。

いずれも猫風邪にかからないように注意したり、ペットフードや歯石をチェックする事で防ぐ事ができます。

★猫の副鼻腔炎の症状

ネバネバした鼻水・くしゃみ・鼻づまり・結膜炎・鼻筋が盛り上がるなど

他にも、前足で鼻や顔を何度も拭くような素振りを見せる事があります。

⑥猫の肥満が原因のいびき

猫が肥満になり首の周りに脂肪がつくと、気管・気道が圧迫される為いびきをかきやすくなります。

他にも心臓や関節、筋肉にも負担をかけ、心臓肥大や椎間板ヘルニア、関節炎、糖尿病等を発症する確率が高くなるので注意が必要です。

最悪の場合、呼吸器不全で死に至る場合もあります。

★猫の肥満の原因と対策

*運動不足
*食べ過ぎ
*不妊手術
*加齢

室内飼いの猫さんは自ずと運動不足に陥りがちです。
ストレス軽減の為にも、猫がたくさん動けるスペースの確保や遊び方を工夫してあげる事が大切です。

食事やおやつなどの与え過ぎに注意して、場合によってはダイエットフードを取り入れるなど、日頃から猫の適正体重を維持するように心掛けましょう。

※猫の肥満や食事の種類・量や回数については下記の記事で紹介しています。
→猫餌の種類と選び方!ランキングから手作りまで【量・回数・吐く・飽きる】

⑦猫の気道内の腫瘍が原因のいびき

猫の鼻腔近辺に腫瘍が出来る事によって、いびきが生じる場合もあります。
腫瘍が大きくなるにつれ、鼻腔内が圧迫されるので次のような症状が現れます。

★気道内に腫瘍がある場合の症状

*くしゃみや鼻水がひどい
*呼吸が荒く、苦しそうな症状
*鼻血が出る
*目の周りが腫れる

更に進行すると食欲の低下、呼吸困難を起こす場合もあります。

★腫瘍ができる原因

通常の腫瘍と同じように、高齢によるもの、遺伝やホルモンバランスなど様々な原因が考えられます。

⑧猫の心筋症が原因のいびき

猫の心筋症の中でも特に多い「肥大型心筋症」にかかると、心臓の筋肉が次第に分厚くなっていきます。
そして、肥大した心臓が気管や気管支を圧迫し、その結果いびきをかくことがあります。

★肥大型心筋症とは?

肥大型心筋症とは、左心室の筋肉が肥大化する事で心室容量が減り、1回の収縮で送り出す血液量が少なくなってしまう病気です。
約6~10歳のオス猫に発症しやすいと言われていますが、未だ原因は特定されていません。
ペルシャ、アメリカンショートヘア、メインクーンといった猫種には、遺伝が関係しているとも言われています。

心筋症は、はっきりとした症状が出にくい分、発見された時にはかなり進行してしまっていたというケースが往々にしてあります。

早期発見の為にも、最低でも年に1回は健康診断を受けるようにしましょう。

たかがいびき、されどいびき

たかがいびき、されどいびき

人間の睡眠時無呼吸症候群と同じで、猫のいびきにも注意が必要です。

後になって、そう言えば――と後悔しない為にも、最近猫がいびきをかくな…と思ったら、一度動物病院で診てもらう事をおすすめします。

同時に、いびきの原因として予め予防出来る猫風邪や肥満等については、飼い主さんの方で気を付けてあげるようにしましょう。

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